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ものがたり

浜通り

平良ゆかりさん

  • 未来デザイナー

「見えてきた 満開の桜」

富岡町で行われる町民劇の稽古に、郡山市から通ってきていた平良ゆかりさん。

原発事故の前は富岡町に暮らしていた。

 

千葉に避難した後、家族で郡山市に引っ越した。

 

 

芝居の役柄が何かと自分とリンクするという平良さん。

 

 

今は一部しか立ち入れない夜の森の桜並木。

かつて、満開の時期には、よさこいの行列が熱狂と共に踊り歩いた。

平良さんも、家族総出でよさこいに参加してきたという。

 

 

そんな平良さんは、ある決断をした。

取り壊すかどうか迷っていた富岡の自宅を、リフォームすることにしたのだ。

25年前、結婚を機に建てた自宅。

 

 

「“年に何回でもいいから集まれる所があったらいいね”っていうことで」

平良さんはうれしそうに笑った。

 

稽古が進んでいく中で、平良さんの中には芝居を通じてお客に届けたいことが

生まれてきたという。

 

 

 

「同世代の人が、うんうんってうなずきが多くなるような、同調できるような。そういう演技をしたい。口に出せないでいる人もいるでしょうし」

 

 

去年1月の富岡公演。会場には多くの富岡町民が駆けつけた。

みんながうなずくことができるように、精いっぱい演じた平良さん。

 

 

公演を終えて、感じたことがある。

 

「帰ってきていい場所なんだよね。いつ来ても迎えてくれる町なんだよねって。

自分にも納得いったことですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

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