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ものがたり

会津地方

会津高校剣舞委員会

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130年の伝統「白虎隊剣舞」

 

 

 

歴史情緒あふれる会津若松市の会津高校。

ここに、130年以上続く剣舞委員会があります。

 

江戸末期の戊辰戦争で、自ら命を絶った白虎隊士を慰霊する白虎隊剣舞を継承。

春と秋に白虎隊士の墓前に剣舞を奉納しています。

この春は、4年ぶり、

3年生にとっては最初で最後の一般公開での剣舞にのぞみます。

 

 

 

 

委員会をまとめていたのが、委員長の星景太さん。(3年生)

委員長は代々、先輩から指名を受け就任します。

3年間続けてきた委員会。この春には特別な思いがありました。

星さん「コロナがあって、1年・2年生の時に公の前で剣舞ができなかった。真剣に練習した成果を

誰にも見せることができず、心苦しかった。」

 

新型コロナ流行前は、一般に公開していた白虎隊剣舞。 この4年間は公開できず、星さんたち3年生は複雑な思いを抱えながら練習していた。 感染状況が落ち着きをみせた今年の春、白虎隊士の墓前でついに一般公開へ。 新入生を迎えた新体制の発足はなんと4月の2週目。本番は24日。 3年生にとっては最初で最後の一般公開。急ピッチで練習が始まりました。

 

 

 

 

白虎隊剣舞とは?

 

 

 

 

 

白虎隊剣舞は、白虎隊の最後を描写した詩に沿って舞う。

解読は簡単ではないが、

生徒は、代々伝わる解説書などからその意味を理解します。

 

詩の吟じ手は1人。舞手は18人。

飯盛山から炎上した鶴ヶ城をみたとされる隊士19人を表している。

高校の中庭で1列になって練習。

 

 

 

歴代の先輩も指導に来てくれます。

舞を覚えるのはもちろん、その動きにどんな意味があるのか。白虎隊士はどんな気持ちだったのか、想像し、なりきることで、白虎隊士への慰霊の気持ちを強くしていきます。

 

星さん「袴や刀かっこいいなっていう気持ちで入る1年生もいるんですけど、導入はそれでいい。でも、自分と同じ年頃の白虎隊がどんな最期を遂げたか、剣舞委員会の歴史を知っていくにつれ、自分が白虎隊の代わりを務めている、伝統を継ぐ存在であるという気持ちと誇りを持って舞ってほしい。」

 

決して見世物ではなく、白虎隊士を慰霊する大切な伝統。

「歴史を継ぐ立場になりたい」

「会津高校の生徒しかできない剣舞で先人を慰霊したい」

伝統を継ぐ誇りを抱きながら、生徒たちは心1つにしていきます。

 

 

いよいよ本番!

 

 

 

 

 

 

 

本番の4月24日。

飯盛山の白虎隊霊場には大勢の人。4年ぶりの剣舞を待ちわびていました。

はちまきも締めて気合十分。

 

 

 

 

 

 

同じ年頃で命を絶った白虎隊士に思いをはせ、心を1つに剣舞を奉納します。

星さん「どの代よりも素晴らしい舞ができるようにっていう心構えでのぞみました。」

 

 

 

 

およそ10分間の白虎隊剣舞。

生徒たちにはおしみない拍手が送られました。

 

星さん「友達にも言われるんです、剣舞委員会かっこいいねって。

でも見た目じゃなくて、気持ちっていう部分でも白虎隊になる。

高校生と同じ年頃の白虎隊がしっかり会津のために戦ったっていうのは幼いころから聞いていて、その人たちになれたっていう誇りと気持ちでしっかり舞えたのでよかった。」

 

 

 

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