ページの本文へ

ものがたり

会津地方

塩川町の五十嵐さん

  • 未来デザイナー

もみ殻革命セシウム吸着?

一面、黄金色の稲穂が広がる喜多方市塩川町。一人で何枚もの田んぼの稲刈りをする人がいる。
五十嵐正信さん。本業は建設業。

高齢で田んぼを耕せなくなった人たちに頼まれて引き受けるうち、どんどん面積が増えていった。
全部で52町歩(ha)。サッカーグラウンドなら75面分にもなる。

 

広大な田んぼを作ることは苦労の連続だが、それ以上に五十嵐さんを困らせたものがあった。
大量のもみ殻。

通常は、田畑にすきこんで処理をするが、52町歩では到底、通常の方法で処理できる量じゃない。
五十嵐さんは、全国の対策を調べ、もみ殻を圧縮して固形化する技術にたどり着いた。

圧縮したもみ殻は発熱量が高く、薪ストーブの燃料にだって、バイオマス発電をすることだって可能だ。
「捨てるはずのものが使えるのは、本当に嬉しい」

さらに最近、五十嵐さんが作りはじめたもみ殻の炭。
実は、このもみ殻の炭が、ものすごい能力を持つことが判明した。
原発事故で放出された大量の放射性物質セシウムやストロンチウム。
なんと、それらをかなりの高効率で吸着する力があるというのだ。
山林やため池の除染などに利用できないか、研究が始まっている。
鬼に金棒、福島にもみ殻!もみ殻が福島の未来を明るくする日も近い!かもしれない。

 

一覧へ戻る 

番組バックナンバー